スタッフインタビュー

長距離無線LANシステム「FalconWAVE®」を担当しています。一般的な無線LANは10m程度しか通信ができませんが、当社製品は30kmという圧倒的な性能を誇り、さまざまな現場でご活用いただいています。その一つが送電鉄塔の敷設工事現場。発電所と電気の消費地の間には多数の送電鉄塔がありますが、山あり谷ありの地域では鉄塔間の連絡路が10kmも離れている場所もあります。そんな過酷な現場で送電線を張り巡らせるためには、作業員同士の連絡が欠かせません。当社システムは設置が簡単で、いち早く無線通信環境を整えることができます。通話だけでなく、現場の状況を写真や動画でも共有できるので、作業を安全かつ効率的に進めることができるのです。また、現場の方々から「労働環境としての快適性も増した」とのお声をいただきました。無線LANシステムがあれば、休憩時間にスマートフォンなどを使えますし、家族や友人とも連絡が取れますから、安心して仕事に励むことができます。無線通信は200年以上前に原理原則が発見されていますが、いまなおアナログな部分があり、同じ機器でも、ベテランが設定すると高い性能を発揮し、新人が扱うとうまくいかないといったことが起こります。だからこそ無線通信は奥が深くて面白いですし、専門メーカーである当社だから提供できる価値があると思っています。

ワイヤレスソリューション部では創業以来培ってきた無線伝送技術を生かして、さまざまなワイヤレスソリューションを提供しています。昨今は長距離無線LANシステム「FalconWAVE®」シリーズに加えて、2015年発売の災害対応用「おくだけカメラ」にも多くの引き合いをいただいています。「おくだけカメラ」は災害時の河川のモニタリングに使用することを想定しています。設置場所には電源がないので、IPカメラに、ソーラーパネルとバッテリー、無線装置を組み合わせます。特徴は省電力設計であること。天候不順が続いて発電量が少ないときでも、途切れることなく使用できます。また、上りの伝送容量に制限がないSIMをリーズナブルな価格でご用意しますから、静止画ではなく動画でモニタリングすることが可能です。昨年は大型台風の上陸が相次いだこともあって、「急ぎ設置したい」とのご依頼を多数いただきました。予想を上回る反響だったため、製造委託先や提携の物流会社などにもご協力いただき、無事にお客さまのご希望のタイミングでお届けすることができました。製品の機能や品質はもちろん重要ですが、納期や予算に対してもご要望がありますから、お客さまにとって最適なソリューションとなるように社内外の調整を図りながら企画提案しています。